イベントの背景と目的
この取り組みは、文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の一環として実施されました。大学院社会文化科学研究科の白石大学院生らの研究成果「高齢者には生涯学習と身体活動がお勧め!~主観的な老いの体験に対するポジティブな効果を縦断研究で実証~」を社会で活用することを目指し、「歩く・学ぶ・気づく」を軸に、楯築ルネッサンスと吉備学会との協働により実現しました。
歴史と文化を巡る「歩き」の体験
開会にあたり、槇野博史楯築ルネッサンス代表(香川県病院事業管理者・前岡山大学学長・岡山大学名誉教授)が挨拶し、身近な文化資源を活かした「歩くことによる地域の魅力発見」の意義について語りました。
続いて、遺跡&スポーツミュージアムの島崎学芸員による稲作文化の起源、津島遺跡の歴史、当地の文化的背景に関する解説が行われました。参加者は水田跡や復元住居などの遺跡群を巡りながら、歴史を肌で感じる「歩きながら学ぶ」体験を共有しました。
交流と学びを深める時間
遺跡見学後、参加者は岡山県総合グラウンドからJテラスカフェまで散策しました。カフェでの懇親会では、国定剛氏(協会けんぽ岡山支部長・吉備学会医療福祉委員長)が司会を務め、心温まる交流が育まれました。

懇親会の冒頭では、井上峰人楯築ルネッサンス副代表(倉敷商工会議所前会頭・関西学園理事長)が、「地域・大学・若い世代をつなぐ場」としての本取り組みへの期待を述べました。また、槇野代表からは、楯築ルネッサンス公式ウェブサイト「槇野先生の『吉備路で健康づくりを!』」に掲載されている吉備路の史跡に関する写真とその解説が紹介されました。

楯築ルネッサンスで活動する学生ボランティアの白石楓佳さんは、「今日のおさんぽの会の体験が『また歩いてみたい』、『もっと知りたい』につながってほしい」と語りました。さらに、生活習慣病予防やフレイル予防のための運動として、吉備路エリアの古墳散策を提案し、SDGs第3目標「すべての人に健康と福祉を」への貢献の可能性について説明しました。

心理学が拓く「気づき」の体験
岡山大学大学院社会文化科学研究科の三宅沙有美客員研究員(理学療法士)からは、心理学的手法「レーズン・マインドフルネス」の体験が提供され、参加者全員が五感を使ったマインドフルネスを実践しました。また、三宅客員研究員と白石大学院生による未来展望(Future Time Perspective)研究の紹介と「未来展望ワーク」のデモも実施され、参加者が自身の物語を可視化する体験を通じて、心理学をその場で学ぶ貴重な機会となりました。

イベントの成果と今後の展望
最後に、吉備学会の今西通好会長より「生涯学習と健康づくりの重要性」について講評が行われ、イベントは盛会のうちに終了しました。本取り組みは、研究成果の社会実装、地域文化資源の活用、学生活動との連携の点で高く評価され、R&D Showcase 2026において学生最優秀賞を受賞しています。

岡山大学は、これからも地域と協働し、「歩く・学ぶ・気づく」を組み合わせた新しい学びと健康づくりの場を創出し、開かれた地域中核・特色ある研究大学として、その取り組みを推進していきます。
関連情報
本イベントに関する詳細や関連情報については、以下のリンクをご覧ください。
※この情報は2026年3月12日に岡山大学より公開されました。
