Z世代のデコ文化の深層:SNSからアイデアを得て、約半数が投稿しない理由とは

令和のデコ文化に見るZ世代の行動原理

アイデアの源泉はSNS、発信は控えめ

デコのデザインやアイデアの参考元は、79%が「SNS(Instagram・TikTokなど)」と回答し、圧倒的多数を占めました。中でもInstagramが51%と過半数を占め、TikTokの30%を引き離してトップです。

デコアイデアの参考元はSNS(79%)

情報収集SNSのトップはInstagram(51%)

一方で、デコ作品のSNSへの投稿経験については、「全くない」と回答した層が48%に上りました。「たまに投稿する(17%)」「よく投稿する(6%)」という発信層は合計23%にとどまります。しかし、「投稿したことはないが見せたことはある」という層が29%存在することから、不特定多数への発信よりも、親しいコミュニティでのリアルな共有を重視する傾向がうかがえます。

SNS投稿のリアル(48%が投稿しない)

「自己満足」よりも「他者評価」と「青春の証明」を重視

Z世代がデコを行う根本的なモチベーションとして、「自分の満足感や気持ちを優先する」傾向よりも、「誰かに『かわいい』『すごい』と思われたい」「未来の自分が振り返って『楽しかったな』と思えるようにしたい」といった、他者からの承認や、青春を謳歌している実感の獲得が強く働いていることが判明しました。

Z世代の承認欲求と「青春」の証明

SNS社会がもたらす「青春はこうあるべき」という見えない焦り

Z世代が今を全力で楽しむ必要性を感じる背景には、情報社会においてSNS経由で先輩たちの「青春できなくて後悔してる」という声が耳に入りやすい環境があります。「青春はこうあるべき」という固定化された理想像(キラキラJK)と現実のギャップから、「青春らしいことをできていない自分への焦り」が生まれ、それを払拭するためにデコを活用していると考えられます。

SNS社会がもたらす「後悔への恐怖」

理想の青春像の固定化

令和版デコの特徴と波及構造

イベント系と日常系デコ

令和版デコには、体育祭などの「イベント系」と、日常を彩る「日常系」の2つの特徴が見られます。

イベント系デコでは、「自分の名前を中心にデザイン」「派手なデザイン」が特徴で、加工された自分の顔(プリクラの写真など)を取り入れることで特別感を演出します。

令和版デコの特徴(イベント系)

日常系では「リアリティ」が鍵となり、JKのリアルな日常を写真で残す傾向があります。名前や学年に加え、「おぱんちゅうさぎ」や「ちいかわ」など、自分の気持ちやキャラクター中心のデザインが好まれます。

令和版デコの特徴(日常系)

流行の源泉と拡散経路

デコ文化は主に「JK界隈」から波及しており、多くの高校生が知り、真似する対象となっています。SNSの「まとめアカウント」が日々「流行の源泉」として機能し、JKや青春投稿が紹介されることで拡散されます。また、SNSの普及により、自分の顔出し動画を全世界に配信することへのハードルが低くなったことも要因です。

デコ文化の拡散経路

多くの女子高校生が目指す理想の高校生像は「キラキラJK」ですが、作られた「キラキラ」への反抗心から、日常のリアルをありのままに映し出すSNS「BeReal」の人気も高まっている現状も報告されています。

「キラキラJK」像とリアルへの反抗

流行の源泉

デコ文化の波及構造は、自らグッズを作り発信する「A層(キラキラJK)」が起点となり、その誘いを受ける形で「B層(自分+グッズの写真を撮る層)」「C層(自らはグッズ作りをあまりしない層)」へと行動が広がっていくピラミッド型であることが明らかになりました。

デコ文化波及のピラミッド構造

調査概要

  • 調査名: Z世代のデコ文化についての意識調査

  • 調査対象: 全国のZ世代(18歳~24歳)

  • 調査期間: 2025年7月

  • 分析・レポート作成期間: 2025年8月〜2026年2月

  • 調査方法: インターネットを利用したアンケート調査

  • 有効回答数: n=384

  • 調査分析: Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)(運営:Fiom合同会社)

Z-SOZOKEN所長 竹下洋平氏のコメント

Z-SOZOKEN所長でありFiom合同会社CEOの竹下洋平氏は、次のようにコメントしています。

「Z世代にとってのデコは、単なる『物の装飾』ではなく、SNS社会における『自分の存在証明』に近い意味合いを持っています。情報が溢れ、他人の充実した姿が常に見える環境下において、『自分も青春を楽しめているか』という焦りは想像以上に強いものです。デコを通じて日常を特別に演出し、それを身近なコミュニティで共有することは、彼らが自分自身の『今』を肯定し、未来への後悔をなくすための切実な行動だと言えます。企業様におかれましては、この『SNSの理想とリアルな焦り』の狭間にある若者の心理を理解し、彼らが無理なく自分らしさを表現し、小さな充実感を得られるような『きっかけ』や『余白』を提供していくことが重要になるのではないでしょうか。」

Z-SOZOKEN所長 竹下洋平氏

レポートと企業向け支援について

本調査研究レポートの完全版(全62ページ)は無料でダウンロードできます。Z世代の自己肯定感を高めるデコ素材ランキング、界隈別のデコの特徴、マーケティングへの応用手法など、多角的な分析が収められています。

レポートのダウンロードはこちらから:
https://z-sozoken.studio.site/report-03/download

Z世代への訴求でお困りの企業様は、Z世代当事者で構成されたFiom合同会社へ相談が可能です。マーケティングリサーチ、戦略設計から企画立案、制作、運用までワンストップで支援しています。

相談はこちらから:
https://fiom-llc.studio.site/contact

Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)について

Z-SOZOKENは、Fiom合同会社が運営するZ世代特化の次世代型シンクタンクです。Z世代同世代目線による分析で、Z世代の実態や価値観を把握・分析し、実践的なマーケティング情報を提供しています。

Z-SOZOKENロゴ

公式サイト:
https://z-sozoken.studio.site

Fiom合同会社について

Fiom合同会社は、メンバー全員がZ世代で構成されたクリエイティブカンパニーです。Z世代の創造性を基点としたZ世代目線のアプローチで、Z世代向け広告コミュニケーション領域を支援しています。

Fiomロゴ

社名:Fiom合同会社
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目23番4号桑野ビル2階
設立:2021年10月15日
代表:竹下洋平
HP:
https://fiom-llc.studio.site