展覧会の概要
私たちの社会は、無限や永遠といった概念を自然に受け入れてきました。エネルギー開発、宗教、哲学、そして進歩という思想は、未来を拓くものとして歓迎されてきました。しかし、その有用性は時と共に腐敗し、毒へと変わることも少なくありません。核実験、プラスチック、環境破壊、制度の腐敗といった問題は、進歩がいつから毒に変わるのか、そしてその未来をどう測り直せるのかという問いを私たちに投げかけます。
ギリシア神話の王女であり魔女であるメーデイアは、鍋を用いて老人を若返らせ、また王を殺すためにも同じ鍋を使いました。変化を生み出す装置が、同時に不可逆な破壊をもたらす両義性は、現代社会のエネルギー技術の姿と深く重なります。鍋が火を制御し、エネルギーを人間の手に収める技術であるように、現代美術もまた、物質を消費して別の形へと変換する装置と捉えることができます。伝統から素材を取り出し、新たな意味へと変形させる行為は、メーデイアの鍋が持つ再生の希望と不可逆な暴力の両方を含んでいると言えるでしょう。
本展では、メーデイアをエネルギーの象徴、そして他者に対する理性の外側にある感情の象徴として捉えます。進歩と毒、この二つの力の間に立つ私たちの現在地を、美術という装置を通して確かめることを目指します。
出展アーティスト紹介
磯村暖 / Dan Isomura

東京を拠点に活動する美術家。絵画、彫刻、映像、サウンドインスタレーション、プロジェクトベースの作品など、幅広い表現方法で知られています。人類への眼差しを基軸に、サイエンスフィクション的な想像力、社会規範の引用、ユーモア、そして自身の人生の反映が交錯する作品を制作しています。ACCフェローシップでのニューヨーク滞在制作やアジアアートビエンナーレへの出展、TEDxUTokyoでの登壇など、多岐にわたる活動を展開しています。
佐藤瞭太郎 / Ryotaro Sato

1999年北海道生まれ、神奈川県在住。資産として流通するデータを収集し、写真、映像、ゲームといったイメージを参照しながら編集することで、今日のインターネットを描写する作品を制作しています。近年は、現代のイメージメイキングにおけるデータ、ソフトウェア、プラットフォームに注目し、想像力の生産関係をテーマにしています。森美術館での「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」など、主要な展示に参加しています。
島田清夏 / Sayaka Shimada

日本大学藝術学部映画学科卒業後、東京藝術大学大学院博士後期課程を修了し、博士(美術)の学位を取得しています。火・光・爆発・放射線・水といった現象を題材に、映像やインスタレーションを中心に制作活動を行っています。花火を重要な媒体の一つとして扱い、火薬学、身体性、文化史、周辺環境との相互作用などを横断的にリサーチし、現象そのものを作品として再構成しています。国内外の花火大会に花火ショーデザイナーとしても参加しています。
たかくらかずき / Kazuki Takakura

1987年生まれのアーティスト。東京造形大学大学院修士課程修了。ビデオゲーム、ピクセルアート、XR、AIなどのデジタル表現を駆使し、キャラクターやゲームの構造を手がかりに、デジタル時代における身体性や儀式性のあり方を追求しています。東洋思想の視点を参照しながら、現代美術の構造や前提を再考する作品を制作。山梨県立美術館での個展「メカリアル」やOpenAI「sora select TOKYO」選出作家など、注目を集めています。演劇カンパニー「範宙遊泳」のアートディレクターも務めています。
コラボレーター
銀河釉 玉峰窯

佐賀県武雄市に位置する窯元。初代・中尾昌幸が花器専門の窯元として創業し、二代目・中尾哲彰が長年の釉薬研究を経て、夜空の星々を思わせる独自の釉薬「銀河釉」を誕生させました。花瓶の他、食器、茶道具、オブジェなど幅広く作陶し、国内外で活動。二代目逝去後、現在は娘婿のステン・ヴァン・ダーレン氏と息子の真徳氏が、釉薬の再現と新たな可能性を探求しています。
中尾真徳 / Masanari Nakao

1997年生まれ。京都大学人間・環境学研究科に在学中。陶芸家であり哲学・社会学の研究者でもあった父・哲彰氏の影響を受け、哲学や思想に興味を持つようになりました。父の病気を機に一度休学し、ITエンタメ企業でスマホゲームや電子マンガ制作に携わった後、介護のため佐賀に戻り陶芸を始めました。現在は復学し、経済思想や美学を研究しながら、陶芸活動を続けています。
開催概要
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展覧会名: メーデイアの鍋
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会期: 2026年3月27日(金) 〜 2026年5月9日(土)
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会場: アートかビーフンか白厨
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住所: 〒106-0032 東京都港区六本木5丁目2−4 朝日生命六本木ビル 2階 (エレベーターの左手奥にある階段を2階までお進みください)
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電話番号: 03-6434-9367
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開催時間: 17:00〜23:00 (飲食は22:00ラストオーダー)
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休館日: 日・月
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観覧料: 無料
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アクセス:
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日比谷線「六本木駅」徒歩4分
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大江戸線「六本木駅」徒歩7分
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千代田線「乃木坂駅」徒歩13分
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南北線「六本木一丁目駅」徒歩13分
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参加アーティスト:
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磯村暖 / Dan Isomura
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佐藤瞭太郎 / Ryotaro Sato
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島田清夏 / Sayaka Shimada
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たかくらかずき / Kazuki Takakura
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主催: ArtSticker(運営:The Chain Museum)
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協力: EUKARYOTE、銀河釉 玉峰窯
本展の出展作品はArtSticker限定で販売されます。全て先着制で、2026年3月27日(金) 17:00から販売受付が開始されます。事前にプライスリストをご希望の方は、こちらよりお問い合わせください。
また、3月28日(土)19:00〜21:00には、どなたでも無料でご参加いただけるレセプションが開催されます。
会場:アートかビーフンか白厨(パイチュウ)


ArtStickerを運営する株式会社The Chain Museumがプロデュースする、台湾料理が楽しめるアートギャラリーです。再開発で取り壊しが決まっている雑居ビルにて、毎月アートプロジェクトを企画運営しています。「アートかビーフンか」という名前の通り、ギャラリー空間での作品鑑賞と飲食スペースでの食事を同時に楽しむことができます(ドリンク片手に作品鑑賞も可能です)。店名の「白厨(パイチュウ)」は、ホワイトキューブへのリスペクトと、キッチンから漂う安心感や温かみを組み合わせた造語です。
ArtSticker(アートスティッカー)について

株式会社The Chain Museumが運営する、アートに出会う機会と対話を楽しむ場を提供するプラットフォームです。アート鑑賞の「一連の体験をつなぐ」ことを目指し、著名なアーティストから注目の若手アーティストまで、インスタレーション、絵画、パフォーミングアーツなど多岐にわたる作品を幅広く収録しています。デジタル上だけでなく、リアルな場所との出会いを通じて、アートやアーティストが世界と直接つながることを大切にしています。
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ArtSticker ダウンロードURL
株式会社The Chain Museum概要
「気付きのトリガーを、芸術にも生活にも。」をミッションに掲げ、アーティストと鑑賞者の新しい関係性が生まれる場をつくる「ArtSticker事業」、生活の中にアートを散りばめる「Coordination事業」、そして自らが運営する「Gallery事業」を展開しています。デジタルとリアルを相互に活用し、気付きのトリガーを広く伝播させることを目指しています。
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社名: 株式会社 The Chain Museum(ザ・チェーンミュージアム)
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所在地: 東京都渋谷区猿楽町17-10 代官山アートビレッジ3階 代官山TOKO
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代表者: 代表取締役 遠山 正道
