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runurunu個展〈א〉が新宿・歌舞伎町「デカメロン」で開催:生命の進化と人体への新たな問いかけ

拡張する表現と生命の進化をなぞる作品

runurunuは、衣装やファッションアイテム制作から活動を始め、近年ではその独自の造形表現を、布を用いたソフトスカルプチャーやインスタレーション、パフォーマンスへと広げてきました。アーティストと素材の間で生まれる偶然と再現の往復運動のなかで生み出される複雑なパターンには、突然変異と増殖を繰り返す生命体のような美しさがあります。

これまでの作品の変遷を辿ると、人体を起点とした「服」から出発し、やがて人体から離れたインスタレーション(タツノオトシゴとそのジェンダーをモチーフとした作品、放射相称状の作品など)へと展開しました。さらに、機械やテクノロジーも生物の一部として扱い、皮膚に身近な布と統合した新たなソフトスカルプチャーへと至っています。その豊かな展開は、runurunuの手によって生命の多様な進化のプロセスがなぞり直され、そして未知の領域にまで拡がっていく光景を目撃しているかのような驚きを与えます。

SF的な機械のオブジェクト

赤い光を放つ未来的な機械装置

有機的かつ機械的な要素が融合した現代アート彫刻

新作が問い直す「人間」という観測地点

多様な形式を横断してきたrunurunuですが、本展ではあらためて私たちが「人体を有している」という事実に立ち返ります。そして、「人間のスケールでは扱いきれない現象」を、「人間のスケールでしか処理することのできない身体」を通して経験することに焦点を当てた新作群を発表します。

新作の一つとなる〈rs〉は椅子型の作品で、鑑賞者が実際に座り映像を眺めることのできる構造を持っています。前方に展示される映像作品〈ga,〉は、ジョルジュ・バタイユの「太陽肛門」から着想を得ており、太陽のプロミネンスや日蝕、そしてその観測地点に焦点を当て、真偽を交ぜて制作されたものです。本展に関してrunurunuは「人間とは何か、ではなくどのような配置が人間という像を生じさせるのか。観測位置の一つとしての人間と不可視の存在を探る」と語っています。

2021年に制作されたא(アーレフ)という作品を転機に人体構造から遠ざかっていったようにも見えたrunurunuが、新たな視座を携えて再び“人体”のスケールに向き合う現在地を、ぜひご高覧ください。

アーティストステートメントと参考作品

runurunuは、彫刻やインスタレーションを通じて生命の起源や進化、宗教的なテーマを探求しています。性別や器官の関係性を欠いた存在はアナロジーや象徴により編み直され、ポストヒューマンハードウェアとして立ち現れます。それらは人間と非人間、内と外とを撹乱し、様々な生命形態と存在の間にある何ものかを示唆しているのです。いずれの作品も生命の境界や可能性、また人間存在の脆弱性を暗示しており、鑑賞者が否定的な感情や経験を肯定的に受け入れることで新たな視点や感覚的体験を試みています。

参考作品画像

有機的なフォルムを持つ現代アート作品

昆虫のような有機的な形状の彫刻作品

赤色照明に照らされたオブジェ

吊るされたユニークな彫刻

開催概要

  • 展覧会名:א (アーレフ)

  • 会期:2026年2月27日(金)–3月29日(日)

  • 会場:デカメロン

  • 住所:東京都新宿区歌舞伎町1丁目12-4

  • 営業時間:20:00−27:00

  • 休廊日:月曜日

デカメロンについて

デカメロンのモダンな室内空間

2020年に新宿・歌舞伎町の中心地に開廊したアートスペースです。店名には、1348年からヨーロッパで猛威を振るったペストの様子を克明に綴ったボッカッチョによる物語集『デカメロン』が冠されています。

2階が展示スペース、1階のバーは展示鑑賞前後にアーティストや観覧客が交流するコミュニケーションスペースとなっています。2021年4月にはギャラリースペースの増床を行い、実験的な現代アートの展覧会を開催し続けています。

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