練り香職人の奮闘を描く新シリーズ:篠綾子『仙薫堂香り噺 残り香』

「更紗屋おりん雛形帖」などで知られる篠綾子氏の新シリーズが始まります。香舗「仙薫堂」を舞台に、練り香職人のおみつが店の立て直しと難しい香りの再現に奮闘する物語です。一つひとつの香りに宿る大切な思い出が描かれ、読者の心に優しく響きます。
江戸の“ミス・マープル”が活躍:山本巧次『恋の行方は謎絡み 大奥様陽だまり事件帖』

人気シリーズ「八丁堀のおゆう」の著者、山本巧次氏が贈る「大奥様陽だまり事件帖」の第二弾です。六十三歳の旗本の大奥様・嬉代が、その人情味溢れる知恵と洞察力で江戸の市井に起こる小さな謎を解き明かします。孫娘の那美と供に、心温まる江戸ミステリーが展開されます。
シリーズ前作も好評発売中

直木賞作家が綴る京都の日常:澤田瞳子『京都折々暮し』

京都生まれ京都育ちの直木賞作家、澤田瞳子氏によるエッセイ集です。千年の都・京都で見て感じた日常の出来事を、ウィットに富んだ文章で描いています。旬の食や旅先での出会い、先人の芸術、悠久の歴史への思いが、物語を紡ぐ糧となる様子が伝わります。(『天神さんが晴れなら』改題)
シリーズ前作もぜひ

作曲家・中山晋平の波乱の半生:志川節子『アンサンブル』

劇作家・脚本家の長田育恵氏も推薦する本作は、作曲家・中山晋平の半生を描いた物語です。島村抱月の書生として「早稲田文学」に関わりながらも、大衆のための新しい音楽を模索する晋平の姿が描かれます。新しい演劇と音楽の興隆に情熱を燃やす人々の葛藤と成長に胸が熱くなる一冊です。
平凡な主婦とキャバクラ嬢のノンストップ逃走劇:宇佐美まこと『誰かがジョーカーをひく』

第27回大藪春彦賞候補作にも選ばれた宇佐美まこと氏の作品です。夫の暴言に耐えかねて家出した平凡な主婦・沙代子と、ひょんなことから出会ったキャバクラ嬢・紫苑。突如転がり込んだ3千万円を巡り、闇の犯罪集団やヤクザを相手に二人の逃走劇が始まります。地味で臆病な中年主婦が、料理の腕と食物の知識を武器に窮地を切り抜けていく姿は、きっと読者に小さな力と光を与えてくれるでしょう。
家族がゆがみはじめる渾身の社会派長編:水野梓『グレイの森』

こちらも第27回大藪春彦賞候補作となった水野梓氏の社会派長編小説です。臨床心理士の水沢藍が、ある殺人事件の真相に迫る中で、事件の背後で苦しむ人々の声に耳を傾けます。「白黒つける二項対立の世界で生きづらい」と感じるすべての人に捧げる、魂の底をえぐり出すような物語です。
人気作家が描く「読む麻雀」:大沢在昌・黒川博行・新川帆立・竹本健治・筒井康隆・宮内悠介『人生リーチ、時々ツモ 麻雀小説傑作選』

近年、幅広い世代に楽しまれている麻雀をテーマにした傑作選です。大沢在昌氏、黒川博行氏、新川帆立氏、竹本健治氏、筒井康隆氏、宮内悠介氏といった人気作家陣が、一打に託された人生の縮図を描き出します。加藤シゲアキ氏も推薦する「読む麻雀」の世界をぜひご堪能ください。
これらの新刊は、いずれも2026年2月10日(火)に発売されます。この機会に、気になる一冊を手に取ってみてはいかがでしょうか。



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