飛騨高山に息づく伝統の冬市「二十四日市」
岐阜県高山市の冬を彩る風物詩「二十四日市」が、今年も盛大に開催されました。この伝統的な市場は、旧暦時代には正月用品を扱う歳の市として12月24日に開かれ、近隣の農家が農閑期に手作りした竹かごや笠、薪、炭、むしろ、みのといった日用品を町の人々に提供していたのが始まりと伝えられています。
明治時代初期からは1月に開催されるようになり、現代では高山市街地の中心部である本町通りと安川通りを舞台に、地元の民芸品やグルメなどが並ぶ賑やかなイベントとして親しまれています。

伝統工芸と地域の温かい取り組み
今回の二十四日市では、本町通り商店街と安川通り商店街の約900メートルにわたり、食品や木工品などを販売する93の露店が軒を連ねました。竹を編んだ「小屋名しょうけ」や朴ノ木を削って作られた「有道(うとう)しゃくし」、薄く切ったヒノキやイチイを編んだ「宮笠(みやがさ)」といった、昔ながらの温もりある民芸品が数多く並び、訪れた人々の関心を集めました。

宮笠

小屋名しょうけ

有道(うとう)しゃくし
特に注目を集めたのは、国重要無形民俗文化財に指定されている「江名子バンドリ」が7年ぶりに出店したことです。多くの買い物客がその希少な姿を見に訪れ、会場は一層の賑わいを見せました。

江名子バンドリ
また、今年3月に閉校となる岩滝小学校の児童たちは、学校近くの棚田で育てた新米を使用し、棒餅を入れたぜんざいを販売しました。購入者には「棚田の米」がプレゼントされるという、地域への感謝の気持ちが込められた心温まる企画も実施されました。

大雪の中でも4万人が来場
昔から「天候が荒れる」と言い伝えられている通り、開催当日は大雪警報が発令される厳しい天候に見舞われました。しかし、雪が舞う中でも地元住民や外国人観光客が買い物を楽しむ姿が多く見られ、高山市観光課によると、約40,000人もの人々がこの伝統ある市を訪れたとのことです。悪天候にもかかわらず、多くの人々が飛騨高山の冬の風物詩を満喫しました。



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