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-YOMIKO 都市生活研究所-、住民の街への「愛着」や「誇り」を調査したシビックプライド全国ランキングを発表!総合1位は東京都中央区

シビックプライドとは

シビックプライドとは、その都市に対する誇りや愛着のことで、都市をより良い場所にするために自分自身が関わっているという当事者意識に基づく自負心を指します。近年、まちづくりや自治体政策づくりにおいて重要なキーワードとして注目されており、国土交通省も都市再生の視点からその重要性に着目しています。

国土交通省は2024年11月からの検討会議でシビックプライドをテーマに選定し、2025年5月16日の懇談会では中間取りまとめ「成熟社会の共感都市再生ビジョン」を公表しました。このビジョンでは、都市再生の今後の方向性として、シビックプライドなど「地域の個性と価値」に着目したまちづくりが掲げられています。

シビックプライド総合ランキング発表!1位は東京都中央区

今回初めて全国278自治体を対象に実施されたシビックプライド調査の総合ランキングでは、東京都中央区が総合1位を獲得しました。

シビックプライドランキング 総合

総合ポイントは、「愛着(この街に愛着を持っている)」「誇り(この街に誇りを持っている)」「エンゲージメント(この街と自分の人生は切り離せない)」の3指標のスコアを合計し、300点満点に換算して算出されています。

全国版総合ランキングの1位から30位までの結果は以下の通りです。

総合ランキング1位~30位

総合1位「中央区(東京都)」の魅力

中央区は、2021年の関東・関西圏調査でトップだった実績を持ち、今回初の全国調査で再びNo.1に輝きました。銀座の華やかさや勝どき・晴海エリアのタワーマンション、優れた交通アクセス、日本橋の歴史的建造物や歌舞伎座といった伝統文化への評価はもちろんのこと、今回のNo.1獲得を牽引したのは「歩きたくなる個性豊かなまちの魅力」と「公共施設や公園に対する評価の高さ」でした。

人形町や八重洲、八丁堀などには江戸時代から受け継がれてきた小路や老舗が多く残り、商店街や個人商店も充実しています。また、2022年にオープンした「本の森ちゅうおう」や住民がサポートする公民館・スポーツ施設での習い事支援、整備された「隅田川テラス」、そして「太陽のマルシェ」「大江戸まつり盆踊り大会」などの地域イベントが、日々の暮らしを豊かに彩っています。これらの要素が、住環境やワークライフバランスに対する満足度、そして継続居住意向の高さにつながり、シビックプライドの向上に貢献していると考えられます。

注目すべき躍進「高槻市(大阪府)」

大阪府高槻市は、過去3回は30位以内に入りながらも上位には届きませんでしたが、今回の全国調査で全国3位へと大きく躍進しました。関西圏ではこれまでトップだった西宮市を抜き、堂々の1位となっています。

高槻市は、大阪・京都のベッドタウンとしての交通利便性や生活利便性の高さから「住み続けたい」街として評価されていました。加えて、歴史資産である「遺跡」を活用した街の魅力発信、駅前再開発、地域密着型ショッピングセンターの開業、さらには府内初となる子どもの医療費完全無償化など、暮らしやすさを継続的にアップデートしている点がランキング向上に貢献していると考えられます。ウェルビーイングに関するほとんどの項目で全国平均を大きく上回っており、バランスの取れた街として住民から高い評価を得ています。

年代別・男女別ランキングに見る多様な価値観

20代・30代は関西圏の都市が上位を独占

20代・30代のランキングでは、1位が高槻市(大阪府)、2位が明石市(兵庫県)、3位が西宮市(兵庫県)と、関西圏の都市がトップ3を独占しました。一方、50代以上では1位中央区、2位文京区、3位渋谷区と東京都心の都市が上位を占め、年代によって対照的な結果となりました。若年層は地域へのコミットメント(地産地消や地域のための活動参加、地元企業応援)を重視する傾向があるのに対し、50代以上は自分好みの過ごし方ができるか(お気に入りの風景がある、散策や散歩をする)を重視する傾向が見られます。また、20代・30代ランキングでは、鹿児島市、福岡市、那覇市など九州エリアの都市もトップ10に3つランクインし、東阪以外の都市の台頭が目立ちます。

男性1位は「文京区」、女性1位は「港区」

男女別のランキングでは、総合7位だった文京区が男性で1位に、総合2位だった港区が女性で1位となりました。文京区は地域との関わりや伝統・歴史・文化の豊かさが高く評価され、港区は新しい変化や刺激・情報に触れることができる点で平均を大きく上回る評価を得ています。男性ランキングでは高崎市(群馬県)が4位に大きく順位を上げ、関西圏の都市が5つ入る一方で、女性ランキングでは札幌市や函館市など北海道エリアの都市がランクインするなど、男女で異なる顔ぶれとなりました。

年代別・男女別ランキング

「今後もこの街に住み続けたい」トップは鎌倉市

定住に関わる「今後もこの街に住み続けたい」という項目では、神奈川県鎌倉市がトップとなりました。鎌倉市は「この街と自分の人生は切り離せない」「この街をもっと良い街にしたい」の項目でもトップであり、住民と街とのエンゲージメントや街への関与意向の高さが、継続的な居住意向につながっていると言えるでしょう。特に若年女性からの支持が高い点も特徴です。

「シビックプライドリサーチ」概要

  • 調査方法: インターネット調査

  • 調査対象者: 全国の人口10万人以上の278自治体に居住する20~64歳の男女(東京都区部はすべての区を対象)

  • 調査内容: 「シビックプライド指標」関連項目(愛着、誇り、共感、エンゲージメント、継続居住意向、他者推奨意向、地域関与意識など)、および「地域インサイト・地域快適性指標」関連項目(住民の主体的活動、地域との繋がり、学びの機会の充実、トレンド性、地域文化等街のストーリー性、他者(地域外)からの評価性、誠実性、生活利便性、近隣環境の充実、行政の充実など)

  • 有効回収数: 49,778サンプル(政令指定都市、中核市、東京都区部(千代田区除く)は300サンプル、その他は100サンプルを目標に回収。各自治体の人口構成比に合わせたウェイトバック集計を実施)

  • 調査時期: 2025年11月

  • 調査委託先: マクロミル

都市生活研究所 山下所長のコメント

読売広告社 都市生活研究所の山下雅洋所長は、今回の初の全国規模調査によって「日本におけるシビックプライド」の全容がより明らかになったと述べています。特に興味深い点として、伊勢市や浦添市、別府市、生駒市など、人口規模が比較的小さい自治体がランキング上位に食い込んでいることを挙げ、規模の大小に関わらず、まちと住民とのつながり形成や関わる機会づくりによってシビックプライドを醸成することが可能であると分析しています。

また、年代別でランキング結果が変化する点も重要なポイントとしています。若年層が誇りを感じる街は、東京都心エリアが上位を占める50代以上とは異なり、高槻市や明石市、鹿児島市、那覇市、高崎市、金沢市など、様々な地域の都市が上位にランクインしています。若年層は地域とのふれあいやつながりをより重視し、地域イベントへの参加や地産地消、地元企業の応援など、まちのための活動に時間を割いていることが明らかになりました。山下所長は、若年層のシビックプライドを高め、まちへの定住を促すには、若年層が主体的にまちと関わる場や機会をいかに創出するかが鍵となるだろうと考察しています。

都市生活研究所では、今後さらに分析を進め、自治体ごとのタイプ分けや、シビックプライドが醸成される要因や仕組みを新たな指標で明らかにし、近く発表する予定です。この調査が、それぞれの地域が独自の魅力や価値を磨き、その地域ならではの輝きを放つための示唆となることを願っています。

YOMIKO 都市生活研究所が運営する「CIVIC PRIDE®ポータルサイト」では、全国各地のシビックプライドアクション事例や調査結果、全ランキングが掲載されています。

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