消防団の役割と現状
消防団は、常勤の消防職員が勤務する消防署とは異なり、火災や大規模災害発生時に自宅や職場から現場へ駆けつけ、その地域での経験を活かした消火活動・救助活動を行う、非常勤特別職の地方公務員です。近年、災害が激甚化・頻発化する中で、その役割はますます重要になっています。全国的に消防団員数が減少傾向にある中、特に若年層の入団促進が喫緊の課題とされています。
若手団員インタビュー:消防団のリアルとホンネ
太田市消防団第2分団の青山さんと髙木さんに、入団のきっかけから日々の活動、そして消防団での成長についてお話しいただきました。
入団のきっかけ
青山さんは2023年に、地域の先輩からの誘いで入団しました。当時は大学生でしたが、医療系の仕事に就きたいと考えており、火災や災害対応の経験ができると思い興味を持ったそうです。消防車を運転してみたかったという気持ちも後押しになったと話します。
髙木さんは2025年に入団。職場の先輩に誘われました。正直、消防団の活動はよく分かっていなかったものの、「地域のために協力してほしい」と言われ、自分でもできることがあればと思い入団を決意しました。仕事と両立できるか心配だったので一度は断ったそうですが、「慣れるまではできる範囲での参加で構わない」という言葉に背中を押され、入団を決めたとのことです。
実際の活動内容とイメージとのギャップ
青山さんによると、火災出動はもちろん、第2分団では基本的に月に2回、消防車での広報活動(担当地域の巡視)を行っています。また、太田市消防本部が実施する行事や各種訓練にも参加しているそうです。
髙木さんは、活動に対する負担は想像よりも少ないと感じており、仕事や個人の予定と調整しながら参加できていると話します。
入団前のイメージとのギャップについて、青山さんは「元々消防団についてあまり知識がなかったので、大きなギャップというものはなかったのですが、未知の世界だった消防団活動や先輩団員との交流を新鮮に感じています」と語ります。髙木さんは「火災出動が中心のイメージがありましたが、広報活動や行事、訓練などもあり、活動が幅広いと感じました」と話しました。
仕事との両立と仲間との絆
青山さんは、仕事と消防団活動で気持ちを切り替えるようにしているそうです。消防団活動には、仕事とはまた違った「刺激」があり、「仲間」もいるため、かえって気分転換になっているのかもしれないと話します。
髙木さんも、仕事に影響のない範囲で活動させてもらっており、先輩団員の皆さんの理解と協力があるからこそ両立できていると感じているとのことです。
同年代の仲間については、青山さんは「第2分団には20代の団員は私と髙木さんの2人しかいませんが、他の分団の同年代の方をみても、みなさん自分のペースで活動されているように感じています。やはり同年代の団員が増えると話しやすいですし、活動も活発になっていくと思います」と期待を寄せます。
髙木さんは「世代は異なりますが、30代、40代の先輩団員の皆さんは気さくな方が多いので、年齢関係なく楽しく活動させてもらっています」と話しました。

成長を実感する瞬間
「やっていてよかった」と強く感じた瞬間として、青山さんは「年齢も世代も違う、まだ何者か分からない私のことを、先輩団員の皆さんが受け入れてくれたこと。消防団に入団したことで、社会人として地域の一員に加わることができました」と語ります。
髙木さんは「幅広い世代、異業種の仕事をしている先輩団員の皆さんと知り合い、仲間になれたことで、新たな知識や経験を得られたこと。社会人としての経験値が増えたと感じています」と話しました。
消防団を通じて自分が成長したと感じる点について、青山さんは「火災現場や訓練での活動を通じて、新たな知識や経験を得たとき」を挙げます。髙木さんは「社会人になり、自宅でも職場でもない『消防団というサードプレイス(第3の場)』ができたこと」を成長として実感しています。

大変なことと活動を続ける理由
青山さんは、活動するにあたって仕事や個人の予定との調整が必要になることを大変だと感じつつも、「消防団活動にやり甲斐を感じているので続けられています」と語ります。
髙木さんは、朝早く起きることが苦手なため、休日の行事などでは平日よりも早く起きなければならないこともあるのでそれが大変だと話します。それでも、「遅刻をしてしまうと仲間に迷惑をかけてしまうので、なんとか寝坊しないようがんばっています」と、仲間への配慮を口にしました。
同年代や市民へのメッセージ
青山さんは、消防団についてあまり良いイメージを持っていない人もいるかもしれないが、「まずは実際の活動・現場を見てほしいです」と呼びかけます。先輩団員の話では、以前は訓練や行事、上下関係など厳しい面もあったようですが、現在は活動内容や団員同士の関係面も変わってきているとのことです。「確かに、深夜の火災出動や訓練が続くときなど大変なこともありますが、それ以上の貴重な体験や経験をすることができると思いますので、少しでも興味のある人は話だけでも聞いてみると良いと思います」とメッセージを送りました。
髙木さんは、「消防団が活躍するときは、何かが起こってしまったときだと思うので、正直、活躍しない方が良いのかなと思っています。ただ、日頃の広報活動や予防活動も重要ですし、大規模災害が発生したときに地域住民自らが素早く、しっかりと対応できるよう、消防団が中心となって行動できるようにしていく必要があると感じています。火災や災害に備えるためにも、もっと仲間が必要ですので、皆さんのご理解とご協力をお願いします」と締めくくりました。
「あなたにとって消防団とは?」
最後に、お二人にとって消防団とはどんな場所か尋ねました。
青山さん: 「普段の生活では得られない『新しい自分を発見できる場所』です。」
髙木さん: 「自らの地域は自らで守るという『達成感を感じられる場所』です。」

今回のインタビューを通じて、消防団が地域社会において担う役割の重要性が改めて浮き彫りになりました。お住いの自治体や地域によっては、消防団の組織や活動内容等は異なりますが、地域に密着し、住民の安心と安全を守るという重要な使命に変わりはありません。青山さんと髙木さんの声からは、消防団活動を通じて新たな知識や経験、そして幅広い世代・異なる職業の仲間との出会いが、社会人としての経験値を高め、充実した日々を送ることに繋がっていることが伝わってきました。これからも「自らの地域は自らで守る」という強い意志のもと、地域に根ざした活動に励んでいくことでしょう。お二人の今後の活躍が期待されます。
※消防団への入団をご検討の方は、お住まいの自治体(消防団窓口)にご確認ください。
太田市について
太田市は、関東平野の北部、群馬県南東部に位置し、自動車製造を中心とした全国有数の工業都市でありながら、利根川や渡良瀬川の恵みと金山・八王子丘陵の豊かな緑あふれるまちです。首都圏から90km圏内で、都心からのアクセスも良好です。
太田市の特長
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ものづくりのまち: SUBARUの企業城下町として発展し、現在は食品や家電、アウトドアグッズなど幅広い分野に裾野を広げ、北関東1位の製造品出荷額を誇ります。
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スポーツのまち: 男子プロバスケットボールチーム「群馬クレインサンダーズ」のホームタウンであり、新アリーナ「OPEN HOUSE ARENA OTA」は太田市のスポーツの一大拠点となっています。
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歴史のまち: 古典文学「太平記」に登場する名将「新田義貞」ゆかりの地。国史跡「新田荘遺跡」や日本100名城「史跡金山城跡」など、歴史的な魅力も豊富です。
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文化のまち: 太田駅前の太田市美術館・図書館は、現代アートを中心とした企画展や世界中の絵本、アートブックなどが楽しめます。カフェや屋上庭園も併設されています。
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農業のまち: やまといも、小玉すいか、やよいひめ(いちご)、ブリックスナイン(トマト)などの特産品に加え、ホウレンソウ、モロヘイヤ、ネギなども高い生産量を誇ります。畜産業も盛んです。
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