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今治の新名所「せとうちみなとマルシェ」が令和7年度「地域づくり表彰」で最高位・国土交通大臣賞を受賞

港のにぎわいを取り戻す挑戦

長年にわたり本州・四国航路の「海の玄関口」として地域の交通や物流を支えてきた今治港は、1999年の西瀬戸自動車道(瀬戸内しまなみ海道)開通により、利用者の減少という課題に直面していました。これに伴い、隣接する商店街の集客も落ち込み、中心市街地全体の活力低下が懸念されていました。

この状況を打開するため、地元事業者、観光協会、行政が連携し、港を「交通の港」から「交流の港」へと再定義する取り組みとして、2022年11月に「せとうちみなとマルシェ」が誕生しました。「瀬戸内の”うまい”に出会える海辺のマルシェ」をコンセプトに、焼豚玉子飯や鉄板焼鳥といったご当地グルメ、地物魚の競り市、スイーツ、クラフト雑貨など、多種多様な店舗が出店しています。しまなみの美しい景色を背景に、カラフルなテントが立ち並ぶ光景も魅力の一つです。

マルシェの立ち上げには、出店者への交渉、風の強い海辺での安全なテント設置方法の検討、市民ボランティアの確保など、多くの苦労がありました。しかし、地域の企業・団体で構成する実行委員会のメンバーが協力し、これらの課題を一つ一つ乗り越えることで、市民の共感を呼び、今治港に新しいにぎわいの風景が育まれてきました。

月2回の開催で年間13.5億円の経済効果

「せとうちみなとマルシェ」は月2回の開催ながら、登録店舗数は700を超え、毎回100前後の多彩な店舗が出店します。ご当地グルメ、瀬戸内の鮮魚、旬のフルーツ、焼き菓子、クラフト雑貨、子ども向けのワークショップなど、今治らしさと瀬戸内の「うまい」が一堂に会し、毎回1万人を超える来場者で賑わっています。

夕暮れの「バルシェ」風景

通常は日曜日の9時から14時までの開催ですが、夏場には土曜日の16時から21時までの夜間に「バルシェ」として開催されます。夜の時間は、お酒を扱う出店者も多く、大人の雰囲気が漂う空間に様変わりします。港に隣接する商店街の「土曜夜市」とも同時開催され、海辺から商店街まで中心市街地全体が多くの人々で賑わいます。

会場内のステージでは毎回趣向を凝らしたイベントが実施されており、3周年記念開催となった2025年11月23日には、3,000個の餅とタオルを振る舞う「餅まき大会」が開催され、大いに盛り上がりました。

「餅まき大会」の様子

さらに、来島海峡の急潮流を間近で体感できるミニクルーズの運航など、地域資源と連携した企画もあり、市外からの来訪者もしまなみならではの旅情を楽しめます。

マルシェとのコラボイベントも次々と生まれており、弘前市のねぷた巡行やサンリオスペシャルパレードといった地域外からの特別ゲストを招いた企画や、地元の高校生が主体となって作り上げた交流イベント「いまここ青春祭」など、地域に密着したイベントもマルシェと連動して開催されています。「新しい何かと出会える場所」として、マルシェは今治市民の日常に定着しています。

「いまここ青春祭」の集合写真

最新の経済効果調査によると、2024年11月から2025年10月までの来場者数は約24.4万人、来場者の消費支出や出店者の売上、主催者事業費などによる経済波及効果は約13億5,400万円と試算されており、前年から約1億3,200万円増と着実な伸びを示しています。

新たな勲章を弾みに、地域づくりを加速

今回「せとうちみなとマルシェ」が受賞した「国土交通大臣賞」は、全国から推薦された32事例の中でも、総合的に最も優れた3事例に授与される賞です。

評価のポイントとしては、しまなみ海道の開通によりにぎわいが失われつつあった港を、瀬戸内ブランドとの出会いの場として再定義したこと、多種多様な店舗の出店を可能にし、毎回新鮮な出会いを生むことでリピーターを増やしている運営方法、市民ボランティアや学生、商工団体など多様な主体が運営に参画する官民連携の体制などが挙げられます。実行委員会が創意工夫を凝らして作り上げてきたオリジナルの取り組みが高く評価されました。集客力の向上により商店街への回遊性も高まり、港からまち全体へにぎわいを波及させる「牽引車」としても期待されています。

2025年12月22日に東京・霞が関で行われた表彰式では、国土交通大臣政務官から表彰状が授与され、北海道網走市の「MOTレール倶楽部」、長野県塩尻市の「塩尻Lab」と並び、今治発の先進的な地域づくりのモデルとして紹介されました。

「地域づくり表彰」国土交通大臣賞の表彰式

せとうちみなとマルシェ実行委員会と今治市は、今回の受賞を励みに、港と中心市街地をつなぐ地域活性化のエンジンとして「せとうちみなとマルシェ」をさらに育てていけるよう、持続可能な賑わいの創出を目指した取り組みを一層加速していくとのことです。

せとうちみなとマルシェ実行委員会の原 竜也 運営委員長は、今回の受賞を「2022年からスタートし、3年続けてまいりました『せとうちみなとマルシェ』にとって、大いに励みになる受賞です。ご来場くださった皆様をはじめ、出店者、運営ボランティア、実行委員会スタッフなど関係者の皆様に心から感謝を申し上げます」とコメントしています。

また、「中心市街地の新しいまちづくりがこれから始まる今治市において、港が『交通の港』から『交流の港』へと生まれ変わり、そのにぎわいが月2回のマルシェ開催時だけではなく、日常のにぎわいになるべく、これからもさらなる高みを目指して邁進してまいります」と、今後の展望を語りました。

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